高血圧対策に『日本山ニンジン』

日本山ニンジン』は、交感神経の異常な活動を抑え、血圧を上昇させるホルモンの働きを抑制して、 抹消血管を拡張する働きがあります。 さらに、血圧を上昇させるアンジオテンシン変換酵素という物質の働きを阻害することも、動物実験で確かめられています。 このように、日本山人参は高血圧の治療薬と同じ働きで血流が改善し動脈硬化を一掃します。


■「日本山ニンジン」とは?

日本山ニンジンは正式名称を「ヒュウガトウキ」といい、生薬(植物の一部をそのままか少し手を加えて用いる薬) の朝鮮ニンジンに似た薬用植物で、根が朝鮮ニンジンに似た形をしているため「日本山ニンジン」と 呼ばれるようになったといわれています。日本山ニンジンは、江戸時代から「神の草」と呼ばれ、 薩摩藩(現在の鹿児島県)の人々によって民間薬としてひそかに愛用されてきたと伝えられています。 日本山ニンジンは薬効にも朝鮮ニンジンと共通する部分があります。 ただし、日本山ニンジンはセリ科の植物ですが、朝鮮ニンジンはウコギ科に属します。 また、両者の決定的な違いは、朝鮮ニンジンが血圧を上昇させる傾向がある一方で、 日本山ニンジンは末梢神経を拡張させて高い血圧を下げる働きがある点です。 日本山ニンジンが高い血圧を下げる仕組みについてご説明しましょう。


■日本山ニンジンは降圧剤と同様の働きで末梢神経を拡張して高い血圧を改善する

現在、高血圧が起こる原因として「レニン・アンジオテンシン系」「神経系」 と呼ばれる二つの仕組みが考えられています。レニン・アンジオテンシン系に関わっているのは、 腎臓から分泌される「レニン」と呼ばれる物質です。 血液を濾過する腎臓は、体内のナトリウム(食塩の主成分)の流出を防ぐ役目を果たしています。 レニンは腎機能が低下して、腎臓への血流量が減少した時に分泌されます。 分泌されたレニンは全身の血管を収縮させ、血圧を上昇させることで、腎臓に多量の血液を流入させます。 この働きで腎臓の濾過機能が高められ、ナトリウムが体外に排出されるのを防ぐのです。

レニンが働くときは、まず肝臓で作られる「アンジオテンシノーゲン」という物質と反応して 「アンジオテンシンⅠ」という物質が作られます。 アンジオテンシンⅠは「アンジオテンシン変換酵素(ACE)」という酵素(体内で化学反応を助ける物質) の働きで、「アンジオテンシンⅡ」という物質に変化します。 アンジオテンシン変換酵素は体内でアンジオテンシンⅡを増やしますが、この物質が増えると血圧が上昇します。 アンジオテンシン変換酵素は、血圧上昇を促す物質を作り出してしまうわけです。 そのため、現代医学では高血圧治療にアンジオテンシン変換酵素阻害剤という薬がよく使われています。 日本山ニンジンには、アンジオテンシン変換酵素阻害剤と同様にアンジオテンシン変換酵素を阻害する働きがあることが、 動物実験で証明されています。この働きにより、末梢血管が拡張して血流が改善し、高い血圧が下がるのです。

高血圧の原因とされるもう一方の「神経系」の仕組みでは、自律神経が密接にかかわっています。 自律神経は自らの意思とは無関係に内臓や血管などの働きを調整しており、交感神経と副交感神経で構成されています。 交感神経と副交感神経は互いに相反する働きでバランスを保っており、交感神経は血圧上昇、副交感神経は血圧降下の役目を それぞれ担当しています。交感神経は「ノルアドレナリン」という神経伝達物質(神経を刺激して 情報を伝える物質)を分泌して血圧を上昇させます。日本山ニンジンには、ノルアドレナリンの作用を抑えて、 高い血圧を下げる働きがあるのです。