腎トレの実践法

腎トレは自宅でも簡単にでき、ふくらはぎ押しや青竹踏み、足裏揉みなどを1日1回以上行うのが目安。


■ふくらはぎと足裏は自律神経を正す急所

内臓トレーニングは、特殊な低周波治療機器を利用して全身の血流を促したり、 自律神経のバランスを回復させたりする慢性腎臓病の画期的な治療法です。 ここでは、その働きを応用した腎臓の簡易トレーニング法、略して『腎トレ』を紹介しましょう。 腎トレで刺激する部位は、内臓トレーニングと同じく、ふくらはぎと足裏です。 車社会の現代では、日本人の多くが歩き不足に陥っており、ふくらはぎの衰えている人が増えています。 実は、ふくらはぎの衰えも慢性腎臓病や高血圧、糖尿病などの病気が急増している原因の一つなのです。 ふくらはぎの筋肉は、下半身の血液を心臓に戻すためのポンプ運動を担っています。 したがって、ふくらはぎを集中的に刺激すれば、血管の塊である腎臓の血流も促されて、腎臓の機能の回復が期待できるのです。 また、慢性腎臓病の人に目立つのが、心身を緊張状態に導く交感神経が優位に働きすぎていることです。 交感神経の優位な状態が続くと血管が収縮して高血圧になりやすく、さらに腎臓を傷めるという悪循環に陥ります。 その場合も、ふくらはぎと足裏は副交感神経の働きを高めるポイントになり、これらを適度に刺激すると 全身の筋肉や血管が弛緩しやすくなるとともに、腎臓などの内臓の働きも活性化します。


■ふくらはぎを押す方向と指先の力加減に注意

腎トレのメニューの中で、ふくらはぎを刺激する方法には「かかと上げ下げ」と「ふくらはぎ押し」があります。 それぞれの注意点は次のようなことです。

▼かかとの上げ下げ
かかとの上げ下げは、腹式呼吸をしながらゆっくり行えば、血流を促す効果と心身をリラックスさせる効果が高まります。 腹式呼吸は、お腹を膨らませながら鼻からゆっくりと息を吸い、逆に息を吐くときはお腹をへこませていきます。 かかとを上げるときに息を吸って、かかとを下げるとに気に気を吐く、という順番でゆっくりと30回ほど繰り返してください。

▼ふくらはぎ押し
ふくらはぎを押すときは、血液を心臓に戻すように、必ず足首から膝に向けて押します。 また、痛気持ちいい程度の力加減が目安で、指に力が入りすぎないように注意しましょう。 ふくらはぎが硬く、押すと痛む場合は、軽くさする程度から始めてください。

■高血圧の人は土踏まずの付近を刺激しよう

足裏には、内臓などの各器官に対応した反射区(各器官とつながる末梢神経が集中している部分)があります。 弱っている器官に対応した反射区を押すと痛みが強くなりやすいので、その部分を中心にじっくりと刺激しましょう。 腎臓の反射区は足裏の中央にありますが、慢性腎臓病の場合は心臓やリンパ腺など循環器系に痛みを感じやすくなります。 また、土踏まずの付近には、高血圧を改善する反射区があるので、高血圧の人は土踏まずも刺激するようにしてください。

▼青竹ふみ
青竹の上で足ふみを30秒行ったら少し休み、再び足ふみを30秒行うことを5分ほど繰り返します。 足ふみの間に休みを入れることで、足裏に新鮮な刺激が与えられます。

▼足裏揉み
足裏を親指や市販のツボ押し棒で揉み解します。刺激の強さは、痛気持ちいい程度の力加減を目安にしてください。 そして、腎臓・心臓・リンパ腺の反射区、それに、押すと痛みが強くなる部分を5〜20分ほどかけて、 丁寧に刺激しましょう。

これらの腎トレは、それぞれ1日に3回以上行えれば理想的ですが、忙しい場合は、この中からやりやすいものをいくつか選んで、 毎日少なくとも1回は行うようにしてください。

「かかとの上げ下げのやり方」「ふくらはぎ押しのやり方」「青竹ふみのやり方」の具体的な方法は健康雑誌『わかさ』の 2013年2月号に写真入りで説明されていますので、それを参考にしてください。