減塩で血圧を下げる

「減塩すると美味しくなくなる」というのは誤解です。 少しの工夫で、美味しく減塩できて、高血圧の改善に繋がります。


■減塩を続けると、高血圧、脳卒中、心臓病のリスクが減る

塩分の摂り過ぎは高血圧の発症に大きく影響します。 特に日本人は食塩の摂取量が多く、平均で、世界保健機関(WHO)が推奨する1日当たりの摂取量(5.0g)の2倍となる9.9gもの食塩を摂っています。 また、日本高血圧学会でも、高血圧のある人に対して1日当たりの食塩の摂取量の目標値を6.0g未満に定めていますが、 それも達成されていません。多量の塩分を摂り続けていると、血圧は確実に高くなります。 逆に言えば、減塩を長く続けると、血圧の上昇を抑えることができるのです。 1日当たりの食塩の摂取量と加齢による血圧の変化を調査した研究でも、このことを示す結果が出ています(下図参照)。 また、減塩によって血圧が下がると、 脳卒中心筋梗塞などを発症して命を落とすリスクも激減することがわかっています。 さらに減塩には、血圧そのものを低下させる効果以外に、降圧薬の効きをよくするなどさまざまな効果が期待されます。 また脳卒中や心不全、腎不全など命に関わる病気のリスクを減らす効果があるとも考えられています。

【国を挙げて減塩に取り組んだイギリス】
イギリスでは、2003年から11年にかけて、国を挙げて減塩に取り組みました。 その結果、国民全体で、上の血圧が平均で3.0mmHg、下の血圧が平均で1.4mmHg低下し、脳卒中や心臓病による死亡率はそれぞれ約40%減少しました。

食塩の摂取量と血圧との関係


■「減塩食品」を上手に使うことが無理のない減塩のコツ

血圧を下げるためには、減塩を長く続けていくことが大切です。次の2つのことに取り組むことで、無理なく減塩できます。

①いつもの食品を減塩食品に置き換える
最近は、減塩食品の種類が非常に増えてきています。例えば、普段よく食べるお菓子や漬物、おつまみなど、置き換えやすいものを減塩食品に替えるだけでも、 十分な減塩効果が期待できます。

②料理の材料を減塩食品にする
お菓子や漬物類などのようにそのまま食べる食品だけでなく、練り物などの加工食品や麺類、調味料などにも、減塩タイプのものが多くなってきています。 そこで、料理をするときにも、材料として減塩食品を活用することで、簡単に減塩することができます。 特に、日本人が普段摂っている塩分のうち、多くを占めているのが「醤油」です。 日々の料理で使う醤油などの調味料を減塩タイプにすることは、とても効果的です。 以前は減塩食品というと”美味しくない”というイメージもありましたが、最近はさまざまな商品が開発され、味のよいものを選ぶことができます ぜひ活用して減塩に取り組んでください。

【半分減塩醤油でよい】
一気に「減塩醤油」に切り替えることに抵抗があるという場合は、「減塩醤油と普通の醤油を半分ずつ混ぜて使う」ことから始めるのもお勧め。 使うたびに、小皿に半量ずつ入れて混ぜたりして使う。